空き家の実家は、早く売らないと税金がかかります。
実家に限りませんが、
不動産を売ると、原則税金がかかります。
空き家については、下記の特例があり、
一定の条件に合うと
税金が軽減されるようになっています。
●空き家の譲渡所得の3000万円控除
(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/common/001283847.pdf
●空き家を売った時の特例(国税庁)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3306.htm
相続した空き家を売却した時は、
①売却金額から
②実家を建てたり買ったりした金額
(取得費といいます)と
③売却にかかった必要経費
(仲介手数料や解体費など)を
差し引いた金額に対して
税金がはかかります。
④税金がかかる金額
=①ー(②+③)
築40年以上経つような家は、
建てたり買ったりした時の金額が
分からないケースが多いので、
売却した金額の5%が取得費となります。
これだと、ほとんどの相続した家に対して
税金がかかることになるので、
一定の条件に合う古い空き家の場合、
税金がかかる金額(上記④)のうち、
3000万円まで、
税金はかからないようになっています。
◉一定の条件に合う空き家の税金
=④ー3000万円
その条件の主な概要は以下の通りです。
・相続される人が、一人暮らしであったこと
(住宅を持っていた父や母などが一人暮らし)
・昭和56年5月31日以前に建築された住宅
(マンションは対象外)
・相続した住宅を、売却する時まで、
貸したり、事業に利用していないこと
・住宅を壊さないで売却する場合は、
売却時点で現行の耐震基準を
満たしていること。
・売却金額が1億円以下であること。
・相続した日から
3年を経過する年の12月31日まで
(相続した日から4年目の12月31日まで)
かつ、
平成31年12月31日までに売却すること。
詳細はこちらをご参照ください。
●空き家の譲渡所得の3000万円控除
(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/common/001127709.pdf
こういった条件が整っていないと、
親が家を建てたり買ったりしてから
10年以上経っている場合、
(多くの古い実家は該当すると思います)
税金がかかる金額に対して
20%の税金がかかります。
●税金の額=④×20%
例えば、税金がかかる金額④が
200万円だったら、税金は40万円
500万円だったら、税金は100万円
800万円だったら、税金は160万円
となり、
金額が高くなれば、税金も高くなります。
要するに、
古い家を相続したら、
早く壊して、
売ってくれれば、
税金はかからないように
しますよ。
ということです。
想い入れがあるからと、
何もせずいつまでも
実家を放置したままでは、
いいことはありません。
活用する考えや気持ちがないなら、
早い決断で売却した方が、
税金も優遇されますし、
余計な維持管理費もかかりません。
相続にはいろいろ事情が関わってきますが、
売却するかどうかの判断は、
相続手続きに関わる税理士などと
相談しながら、
早い段階で決めることを
お勧めいたします。