不動産業者から空き家の相談がくる理由
私はよく日中の交流会に
参加しているのですが、
交流会に行くと
不動産業者と生命保険関係の人
にはたくさん会います。
そこで会ったり、
交流会であった人を通じて知り合った
不動産業者から、
時々空き家、空き地案件の相談を
受けることがあります。
例えば、
九州に実家が空き家になっていて
困っている人がいるんだけど、
相談にのってくれる?
千葉の外房に空き家を持っている人が
いるんだけど、何かいい活用方法はない?
青森県にある物件なんだけど対応できる?
など、結構遠方の案件のお話が来ます。
不動産業者ですから、
自社で取り扱いはできるわけですが、
都内の業者では、
遠方の物件は取り扱ういたくない、
取り扱えないというのが
実情でしょう。
なぜか?
例えば地方のエリアでの売却となると、
1000万以下の物件も
多くなってきますし、
500万円以下の土地や一戸建ても
ざらにあります。
不動産会社も事業ですから、
売上げや費用対効果も考えるわけですが、
売買のお話になると、
その売上げは仲介手数料になってきます。
不動産の仲介手数料は、
宅地建物取引業法で規定されています。
売買金額が400万円超だと
売買金額×3%+6万円+消費税ですが、
売買金額が低くなれば、
仲介手数料も低くなってきます。
仮に500万円以下の
売買金額で遠方の物件ですと
調査や手続き等で現地まで数回行くと、
交通費・宿泊費等で使ってしまう金額です。
であれば、競合が多数いても、
首都圏で売買・賃貸していた方が
効率がいいので、
遠方の物件は誰かやってくれる人に
相談した方がいいという考えです。
いざ東京で売買金額・賃貸相場が低い
遠方の物件の相談をするとなると、
取り扱う業者があまりいないのは
そのような理由もあります。
首都圏で遠方の物件を
真剣に取り組んでもらえる
不動産業者が少ないから、
実家が空き家になっていても
「また実家に戻った時、
地元の業者に相談しよう」と思う。
そして次に実家に行くのが
半年後、1年後と
平気で過ぎて行ってしまう。
そうしているうちに、
老朽化や雑草がすごいことになって、
迷惑空き家になる。
こんな流れも
空き家が増加している一因でしょう。
日本の空き家は
今や日本全体の大きな社会問題と
なっています。
私も不動産業界に身をおく人間ですが、
不動産業者の業務のあり方も
変えていかなければならない時に
きているのかもしれませんね。