実家をどうやって販売しているか、あなたは知っていますか?
不動産業者がお客様より、
不動産の売却を依頼を受けると、
当然ですが、売却活動が始まります。
これはマイホーム、アパート、
土地、マンション、ビルなど、
すべての不動産に当てはまることで、
売却活動や宣伝方法も
物件やお客様の事情で異なってきます。
あなたが実家を売却しようと思った時、
あなたの実家はきちんと売却活動を
してもらえるでしょうか?
「そんなの不動産業者だから当たり前でしょ!」
とお叱りを受けてしまうかもしれませんが、
「依頼すれば、必ず売却活動する」
とは限りません。
なぜか?
簡単にいうと、
依頼された不動産会社が
どのくらいの作業(活動)で、
どのくらいの利益になるのか?
をどう判断するかによります。
(要は費用対効果です。)
宅地建物取引業法で定められている
報酬額は以下の通りです。
(報酬額の上限です。)
■売買金額が200万円以下の部分
売買金額×5%(税別)
■売買金額が200万円超〜400万円以下の部分
売買金額×4%(税別)
■売買金額が400万円超の部分
売買金額×3%(税別)
※売買金額が400万円超の場合は、
速算法で3%+6万円(税別)
で計算できます。
売買金額が高くなれば、
報酬額も増えてくるわけですが、
逆に捉えると、
この売買金額が安いと、
「手間の割には儲けがない」
ということになります。
関東周辺の土地付き一戸建てなら、
1000万とか2000万などの金額も
珍しくありませんが、
これが地方の物件だったら
どうでしょう?
坪5万円の土地で、100坪の広さなら、
古い家は価値がないと見られ、
ほぼ土地値になるので、
売買金額は500万円。
この場合の報酬は、
上記の報酬規定からすると、21万円
(200万×5%+200万×4%+100万×3%:税別)
坪2.5万円の土地で、100坪の広さなら、
売買金額は250万円で、報酬額は12万円
(200万×5%+50万×4%:税別)
この報酬額をどう見るか?
地元の不動産業者なら
もちろん販売活動はされるでしょうが、
実家のエリアから
離れた不動産業者であれば、
経費や交通費等で終わりそうな金額なので、
それなら得意なエリア内か、
もっと売却金額が高い物件を選ぶと思います。
また自分は遠方だからといって、
地元の不動産業者に任せきりでも、
実家周辺の不動産事情も分からず、
すぐに現地に行けるような状況でなければ、
地元の不動産業者のいうことを
信じざるを得ません。
いないとは思いますが、
仮に地元の不動産会社が何もしなくても、
確認のしようがないわけですし、
定期的な報告がきても、
チェックのしようがありません。
「なかなか売れません」と言われても、
何もしようがないので、
結局なかなか売れず、
実家が空き家のまま、時が過ぎていく。
こんな状況も十分に考えられます。
対応策としては、
実家のあるエリアをよく知る
信頼できる仲間や不動産業者をつくる。
実家エリアと自宅周辺のそれぞれに
拠点があるような業者に依頼する。
定期的な報告を受ける。
などが挙げられますが、
大切なのは、
依頼した会社に任せきりにせず、
自身でも定期的に現地や
依頼した不動産業者に行って、
当事者意識を持って、
売却活動を協力して進めていく
ことかと思います。
自身の思い出が詰まるご実家です。
手放す時も、今までの感謝を込めて、
一生懸命売却しませんか?
そんな思いがあれば、
買主様にも気持ちが伝わり、
ご実家の価値を、買主様も
よく評価してくださるのではないかと、
私は思います。
追伸:
平成29年11月14日現在、
400万円以下の低額物件について
報酬額が「18万円+消費税」
を上限とする予定の
報道がされております。
【平成29年11月14日 住宅新報より】
→http://www.jutaku-s.com/newsp/id/0000034172
まだ確定ではありませんが、
平成29年12月に一部改正、
平成30年1月1日施行予定
とのことです。
予定通り施行された場合は、
本記事で取り上げました
報酬額の計算は異なってまいりますので、
あらかじめご了承願います。