建て替えできない家
昨日、今日と、
建て替えできない家、
いわゆる「再建築不可」の家の
調査をしてきました。
場所は私の自宅近く(東京都です)、
昭和40年頃に建てられたと推測される、
木造の平屋です。
私より年上のこの物件、
築年数は50年を超えている「空き家」です。
(写真はイメージです。)
「ボロボロで朽ち果てていそう。。」
「住めるの???」
「壊すしかないんじゃない?」
そんなイメージを持つかもしれませんが、
室内に入ってみると、
木のサッシで隙間風が気になるものの、
バランス釜のお風呂や瞬間湯沸かし器の台所など、
手入れをすればまだまだ十分住める家でした。
関係者の話ですと、
3年くらい前までは人が住んでいたらしく、
トイレも洋式に変えて、生活していたそうです。
家は住まないとどんどん傷んでいくと
言われていますが、まさにその言葉通りで、
住んでいたおかげで
良好な建物の維持管理が
できていたのだと思います。
しかも私の自宅近くでは、
先月、今月とTVでもニュースになるような
ゲリラ豪雨があったのですが、
雨漏りなどの様子もなく、
『まだまだ現役」感さえ漂わせていました。
こういう家は、
いずれ建て替えて次の世代に継いでいくのが、
一般的なわけですが、
残念ながらこの物件は
建て替えができない家なのです。
理由は、
敷地が道路に
2m以上接していないためで、
建築基準法という法律に抵触して
建築ができません。
よく見かけると思いますが、
旗竿の形をした土地で、
その竿部分の幅が2mに満たないのが、
建て替えできない理由です。
従ってこの家は、
今後住んでいくようなら、
定期的に外壁の塗り替えをしたり、
設備を交換したりして
維持していくしかありません。
アメリカやヨーロッパのように
築50年以上でもメンテナンスをしっかり行い、
普通に住んでいる風土とは違い、
日本の一般的な木造住宅は
築50年ともなれば、
壊して建て替えるのが一般的です。
この家もまだ手入れをすれば
住めるのでしょうが、
それでもそう遠くはない未来には、
手入れの限界も来るでしょう。
ではこういった建て替えができない家は、
将来どうしていったらいいのでしょうか?
明日に続きます。