「実家は落ち着くから、急がない。。」それが、普通の感覚です。
先日、
一人暮らしのお母様を
2ヶ月ほど前に自宅に呼び寄せた方に、
お会いしてきました。
その方とは、3年くらい前から、
実家の将来のことについて、
話をしているのですが、
自宅近くの高齢者施設に
空きが出たので、
急遽入所を
決められたとのことでした。
お父様も3年くらい前に他界し、
高齢のお母様がお一人で
実家に住んでいて、
1週間おきにお母様の様子を
見にきていたとのことですが、
「一人で住まわせるのは
何かと不安。。。」
ということで、
このタイミングでお母様を呼び寄せた、
という経緯です。
思いもよらず、
実家が空き家になったわけですが、
急な入所手続きとなった為、
実家も片付けが終わっておらず、
急遽、実家にきて、
片付けや草むしりをしている
状況とのことでした。
そんな中、
その方とお話ししていると、
ふと、
「実家は落ち着きますね。」
との言葉が、
その方から出てきました。
空き家になった当初から、
急いで売るとか、貸すとかは
考えていない!
ということも、
度々言われていましたが、
「実家は落ち着く」
「急いでいない」
といったお気持ちは、
空き家の実家の当事者なら、
一度は感じる、
当たり前のことですよね。
空き家になったからといって、
困ることはないわけだし、
世の中で「空き家は問題だ」
と言われていても、
当事者にしてみれば、
問題ではありませんよね。
世の中では、
空き家は年々増加し、
空き家対策は急務!
とまくし立てられていますが、
空き家の所有者の意識とは
全く違います。
もっとも、
周囲に迷惑をかける、とか、
放火や事故が心配、
といった、
空き家の状態を懸念する
意識を持っている方は多くいます。
そうした考えを持っている方は、
必要な対策はしていますが、
だからといって、
「急いで売らなきゃ!、貸さなきゃ!」
という事態には、早々なりません。
もし、あなたが、
「しばらくこのままでいい」
という意識であっても、
全く問題ではないですし、
むしろ、誰しも、
その意識や考えを持つときは
あるはずです。
ネットや様々なメディアを見ていると、
空き家対策をあおる記事が、
目にとまりますが、
それは、空き家対策は、
遅かれ早かれ、
いずれはしなければならない
ことを気づかせるためのものです。
もし、あなたが、
「実家は落ち着くから、急がない」
とお考えになっているなら、
それは当たり前の感覚です。
世の中に溢れかえっている、
空き家対策の情報に惑わされず、
今しかできない、
実家での想いには存分にふけって、
後悔のない、実家の空き家対策を
していただきたいと思います。