実家が空き家になる理由その⑧〜「捨てる」「壊す」にかかるお金(費用)
「古い実家をどうしたらいいだろうか?」
を考えるとき、
「費用がかかる」を理由に、
そのまま放置しているという話も
よく聞くことかと思います。
「なんとかしなければ・・」とは思うものの、
「お金をかけてまでする必要はないな」
と思ってしまう、ありがちなお話です。
費用の代表的なものには、
「モノを捨てる」処分費用と
「家を壊す」解体費用があります。
実家に住んでいた時は
気にも止めなかったことでも、
いざ意識してみると、
年月の経った実家には
たくさんの「モノ」が溢れていますよね。
冷蔵庫、洗濯機、タンス、ベッド、
テーブル、机、椅子、ソファ、
仏壇・仏具、着物、金庫
食器、洋服、靴、本、バッグ
アルバム、昔遊んだおもちゃ
ペット用品、ゴルフセット、
エアコン、贈答品、布団、傘
文房具、掛け軸
などなど、
次から次へと思いつくものが
ゴッソリあるものです。
また築年数が40年も過ぎたような家は、
古い部材が落ちて、
周囲に危害が加わったり、
メンテナンス費用が高額になることから、
家自体を壊さなければならないことも
多々あります。
こういったモノを捨てたり、
家を壊したりするのに、
どのくらいの費用がかかるか、
想像したことはありますか?
私も仕事柄、
よく一戸建ての建物内のモノを捨てたり、
解体作業の手配はやってきましたが、
ざっくりとした経験値でいうと、
100㎡(約30坪)くらいの
木造一戸建てですと、
捨てるのには安くて
30〜50万円くらい、
壊すのには
120〜150万くらい
のイメージがあります。
(もちろん広さやモノの種類・量、
依頼する業者によって
金額は大きく変わってきます。)
確かにこれだけかかれば、
緊急なことでもない限り、
あえて何かする必要はないとは
思ってしまいますよね。
しかも、仮に「捨てよう」「壊そう」と
思っても、
「誰が」「どうやって」
「段取りするのか?」
という、手配の面倒さ
もやったことがない人には
大きなネックでしょう。
ここまでお金と手間をかけても、
「メリットがある」
「リスクを排除できる」
ことができれば、人は動くかと思いますが、
緊急事態が起きない限り、
特に自分に降りかかってくる
デメリットもなければ、
そのまま空き家として放置してしまう。
今の多くの空き家は、
そのようなケースでしょう。
思い出ある実家が、
なんだか金食い虫のように
足を引っ張っているような感じにも
思えてきてしまいますが、
実家の空き家対策には避けては通れない、
また実家を有効に
利用・活用・売却するために、
少なからずかかる必要経費として、
今から意識しておいてほしいと想います。