あなた、本当に本人ですか?
今日は最近の日常業務で起こった、
考えさせられる出来事について、
お伝えしたいと思います。
あるお客様へ販売中の一戸建て物件を
ご紹介したところ、
希望条件にあっているので
購入したいとのご連絡をいただきました。
物件の内容や手続きについて、
諸々ご説明したところ、
一点問題点が発生しました。
それは手続きの最後になる決済時に、
購入者本人が来れないということでした。
不動産購入の基本形は、
ご契約の時には契約書を交わし、
決済時には売主、買主、司法書士、
不動産会社といった、
取引関係者が一同集まり、
代金の支払いや本人確認などを行います。
買主様が決済時に来れないとおっしゃるのは、
理由があるのでやむを得ないですが、その際
「本人確認は契約の時に会っているから
会わなくてもいいのでは?」
と言われたことに、
大きな違和感を感じました。
不動産は一般の方の買い物としては、
最も高額なものの一つです。
そのためか、
未だ不動産をめぐるトラブルや犯罪は
多く起こっています。
この1ヶ月の間でも
某大手ハウスメーカーが、
売主を名乗る詐欺グループに
63億を騙し取られるという、
衝撃の大事件がニュースでも流れました。
詳細はこちら↓
「本人確認はいらないのでは?」
と言われるのは、「
自分は大丈夫、巻き込まれない」と
考えられているからでしょう。
しかし私はそうは感じません。
63億の詐欺事件が
未だ起こるくらいの不動産取引ですから、
マイホームや投資用物件の
数千万、数百万の取引でも、
トラブルや事件が起こる可能性は
常に潜んでいるということです。
私が不動産の世界に入ってからの
25年の間にも、
犯罪防止のための法律が
次々と制定されてきましたが、
それでもまだ前述のような事件が起こるのは、
ネット社会の発展もあり
犯罪が巧妙化しているということの
表れでもあると思います。
不動産売買は大きな金額が動く取引ですので、
多くの手続きや準備する書類等があります。
購入後の
心豊かなライフプランを実現できるよう、
大変で面倒であったとしても、
安全な取引で進められていくことを、
強く強く、お勧め致します。