行政に寄付できる土地とは?
畑や田んぼ、山など、
場所を特定するのが難しい土地というのは、
将来使う予定がない、使い道がない、
ような場所にあることが多いです。
こうした土地を持っている方は、
よく市町村に引き取ってもらえないか?
寄付できないか?
といった考えを持たれることも多いです。
行政に寄付できれば、
管理の手間もコストもかからないし、
その街で暮らす方のために役立てられ、
所有者側からすれば一石二鳥になる、
そんな考えもあることでしょう。
では実際に行政は、
寄付を受け付けてくれるのか?
結論からいうと、原則「しない」です。
私も役所に、土地の寄付について、
相談することはありますが、
使い道がないから寄付します、
という感覚ではまずダメですね。
行政側としては、
使わない、いらないからといって、
寄付を受け付けていたのでは、
今その所有者が持っている悩みと同じく、
それだけ管理に手間とコストがかかるわけで、
そういった土地の寄付の相談のほとんどは
「断っている」のが現状です。
それはごもっともなお話で、
管理にかかるお金は税金ですから、
使わない、いらないからといって、
簡単に引き受けるわけにはいかないですよね。
では実際にはどんな土地なら
寄付を受け付けてくれるのか?
それは「行政や住民に必要な場合」です。
新しい公共の施設をつくったり、
道路を広げたり、新しくつくったり、
管理上必要であったり、
何か公共のために必要なことがあれば、
行政も検討します。
代表的な寄付の例としては、
道路の持分があります。
私も何度か道路の寄付手続きには、
関わったことがありますが、
その土地を寄付することで、
道路が広がり、車も通りやすくなり、
歩行者も安全に歩けるようになり、
住民に多くのメリットが出てきます。
こうした道路の例のように、
行政や住民にメリットがあるかどうか?
それが寄付を受け付けるかどうかの
判断基準の一つでしょう。
もし行政が、
条件次第では寄付を受ける考えがあるなら、
その条件は聞いてみたいところですが、
その前に、
その土地がある地域の将来の計画を確認したり、
こうしたら公共の役に立つのでは?といった
自分なりでも考えは持っておくべきでしょう。
行政も税金を使うわけですから、
相談する側も
自分の考えばかりを主張するのではなく、
この地域のために何ができるのか?
の視点で考えて土地の寄付は考えたいですね。