「所有者がわからない土地」の活用が進みそうです。
所有者がわからない土地
の活用・売却に向けて、
動きが進んできています↓
◉所有者不明土地 売却可能に
衆院通過
(2019年5月13日 日本経済新聞より)
この記事の内容は、
所有者がわからない土地を
一定の条件のもとで、
裁判所が選任した管理者が
売却できるようになるというもの。
所有者がわからずに
放置されている土地で
草木や樹木が伸びて
周辺に迷惑になっている、
周辺の土地活用に支障が出ている
といったケースは、
ネットや多くのメディアで、
見聞きします。
私も、
相続や不動産活用の相談の中で
所有者がわからない土地について
どうしたらいいか?
といった相談をいただくことも
よくあります。
令和に変わる少し前にも、
遠方の土地を相続したが、
共有者の住所が古い住所で、
今の行方がわからない、
といった相談を受けたところで、
ちょうど弁護士や司法書士に、
進め方を相談していたところでした。
所有者がわからない土地は
結構、身近にもあるものです。
親が、若い頃に、
全く所縁のない場所に
昔土地を買っていて、
家族も知らなかったなんてことも
よく聞くお話です。
私たち世代の親が
働き盛りで元気だった頃は、
平成バブルに向けて、
景気が上向いていた時期です。
将来の土地の値上がりを
疑わなかった時代に、
これから開発される住宅地や
リゾート地の一角を買っていた
ケースは多いです。
結婚する前だとか、事業用にとか、
相続した家族も知らない土地も
多くあることでしょう。
家族も知らない土地が後から
わかって出てきたら、
困ることもあります。
固定資産税の納税や、
誰が相続するかの話し合い、
そして何よりも、その土地が
周囲に迷惑をかけていたり、
支障をもたらしているのがわかったら、
その管理責任を問われることにも
なりかねません。
であれば、むしろ見つけられずに、
人知れず売却してもらったり、
活用してもらった方が、
良いこともあるでしょう。
今法律で定めようとしていることは、
土地の活用を促すばかりでなく、
遠巻きには、
相続財産の管理や処理の問題を
解決する役目も果たすことに
つながるのでしょう。
悪意のある地上げや管理責任逃れなど、
悪用されることがないように、
しっかり法律の内容を整えて、
所有者のわからない土地の活用を
進めていって欲しいですね。