実家を「貸す」場合の、収支を考えてみます。
昨日は、下記記事の物件を
売却した時の収支を見ていきました。
今回からは、同じ物件を賃貸に出した場合の
収支を見ていきます。
「年45万円の出費!
本当にヤバい実家の相続」
→ http://toyokeizai.net/articles/-/97476
(東洋経済ONLINE 2015年12月24日記事より)
・固定資産税:3.5万円
・住民税(均等割のみ):0.5万円
・火災保険:2万円
・電気・水道代:4万円
・町内会費:1万円
・草刈り:3万円
・雪下ろし(年3回・排雪費用含む):18万円
・交通費(夫婦2人で年4回):13万円
年間合計:45万円
年間にかかる費用の中で、
賃貸に出しても必ずかかるお金は、
固定資産税です。
このケースだと、年間3.5万円、
月に直すと、約3000円です。
貸す場合の収支は、
どんな形で貸すのか?
によって変わってきます。
貸している間は、物件が遠方にあるため、
何か起こっても所有者自身で、
すぐに対応することは難しいです。
そのため貸す形としては、
基本的には大きく二つの選択肢があります。
一つは、
地元の不動産会社に
管理を依頼する
パターンです。
地元ですから、
何か緊急事態が起こった時でも、
適切に対応してもらえる期待はできます。
この場合、月々か年間単位で、
管理費を依頼する不動産会社に
支払うことになります。
管理費については、
何を、どこまで、依頼するかによりますが、
そもそもの家賃が低いので
管理費もそれほど高くはないと思います。
首都圏ですと、家賃の3%とか5%で
アパートやマンションを管理している
不動産業者は多いですが、
このケースですと、
家賃が月10000円くらいになるので、
家賃の5%が管理費だとしたら、500円です。
貸す方は費用負担が安いに
越したことはありませんが、
管理する側としては、
500円でどこまで責任を持てるか?
というお話になります。
何万戸と管理している
大手不動産業者が地元にあれば、
それでも受ける可能性はありますが、
中小・零細の不動産業者ですと、
引き受けしない可能性もあります。
しっかりした管理を依頼するなら、
それに応じた費用も
発生してくるということになります。
また、貸している間、
不具合や修理等が発生した場合は、
基本的に貸主の負担で直すことになります。
最初の契約の段階で、修理の範囲を決めて、
その範囲内で修理することになりますが、
貸している間、
その修理にかかる費用が発生します。
これも何を、どこまで、
修理するかの問題になりますが、
もともと築40年以上経っている古い家なので、
少なからず修理箇所はあります。
入居時に借りる人と立ち会うなどして、
事前に不具合箇所は
伝えておいたほうがいいでしょう。
可能ならば、貸す前に、
建物検査を専門の業者にしてもらって、
万全を期す方が望ましいです。
建物検査にかかる費用は
依頼する会社や内容によりますが、
5万円くらいから検査してもらえる
会社もあります。
もう一つの貸す形としては、
借りる人の費用負担で、
借りる家や土地を好きなように利用できる
「DIY賃貸借」という貸し方です。
次回に続きます。