「落書き」は強制撤去への序章です。
屋根や壁が
風で飛んでいきそうな空き家は、
周囲の家や人へ
危険があるのはもちろんですが、
そういった空き家は見た目にも
周りの住宅や街並みと不釣り合いなことは、
容易にイメージできると思います。
特定空き家(いわゆる迷惑空き家)
指定の判断基準には、
「適切な管理が行われていないことにより
著しく景観を損なっている状態 」
という項目もあります。
具体的には、以下の通りです。
・屋根、外壁等が、汚物や落書き等で
外見上大きく傷んだり汚れたまま
放置されている。
・多数の窓ガラスが割れたまま放置されている。
・看板が原型を留めず、
本来の用をなさない程度まで、
破損、汚損したまま放置されている。
・立木等が建築物の全面を覆う程度まで繁茂している。
・敷地内にごみ等が散乱、山積したまま放置されている。
要するに
落書き、窓ガラスの割れ、
建物を覆うような草木、
古い看板、ゴミの山などで、
見た目にも周りの環境に
調和していないと、
強制撤去の対象に
なるかもしれません!
ということです。
逆にいうと、
「見た目にも周囲とあからさまに
調和していない建物は危険です。」
とも言えます。
例えば、落書きなどは、
「落書き」自体が大きな問題なのではなく、
「空き家に落書きをする人がいる」
ということが問題なのです。
落書きをする人がいるということは、
落書きだけでなく、
その空き家で、何かしでかす
可能性もあるということです。
不法侵入者であれば、
放火の恐れや犯罪の拠点となる
可能性もあります。
子供が秘密基地として
空き家に出入りしてケガをしたり、
また中学・高校生たちの
溜まり場になったりすることも
十分あり得ます。
落書きができるからと、
不特定多数の人がそこにきて、
周囲の住民に不快な思いを
させることもあります。
ガラスが割れていれば、
そこから室内へ侵入することもできます。
ケガをさせる危険もあります。
家が蔦とかで覆われていれば、
空き家に誰か人がいても
わからないかもしれません。
また落書き以外にも、
古い看板は、落ちて通行人に
怪我させるかもしれないし、
ゴミの山は見た目だけではなく
衛生上の大問題です。
挙げればきりがありませんが、
見た目が良くないとこういった
具体的なリスクが伴うということです。
「空き家問題」とは、
空き家になっていることで、
周囲の家や人に危害が加わる
可能性があること
が問題なのです。
見た目が綺麗に管理されていれば、
すぐに危険な状態になる可能性は低いので、
周囲の人もすぐに問題視することも
ないでしょう。
先の落書きなどは、
巡回するのが最も効果的なので、
実家近くの空き家管理事業者や不動産屋、
シルバー人材センターなどに依頼するのも、
効果的な対策かと思います。
時間・費用・人間関係等、
実家の空き家をこれからどうしていくか、
なかなか先に進められないことも多いですが、
周囲に迷惑がかからないよう意識を持って、
適切に管理していきたいものですね。