実家の空き家対策で、まず行うべきこととは?
私が実家の空き家対策に
取り組み始めたのは、
今から約5年くらい前ですが、
ちょうどその頃は、
日本の空き家の増加が注目され、
空き家問題が
クローズアップされ始めた時でした。
空き家が増えると、
防犯、防火、防災に関わる不安、
草、虫、猫などの衛生面への不安
が高まります。
安全なまちづくりを目指す行政としては、
空き家の増加を見過ごすわけにはいかず、
対策をしなければならなくなった、
というのが、
空き家問題の大まかな経緯です。
空き家があることで、
住民が不安や不快な思いをしないよう、
行政は空き家対策に取り組んでいます。
そのような背景があり、
空き家の増加が問題なのはわかりますが、
ではその空き家の所有者は
どう思っているのでしょうか?
すでに問題が発生している空き家は、
何かしら所有者も対応しているでしょうが、
特に問題が起こっていなくて、
急いで何かする事情がなければ、
放置していることも多いでしょう。
今までご相談いただいた方からのお話や、
私の身近で実家を引き継いだ人たちの
リアルな話を聞いても、
空き家を所有していることで、
早急に対応しなければならない
大きな問題がある人は少ないです。
要するに「困っていない」わけです。
空き家を問題視しているのは、
行政と空き家の周りにいる人たちで、
空き家の所有者は、
困ってないから動かない、
きっかけがないから動かないのです。
税金を優遇したり、補助金など出したり、
空き家をどうにかするための施策を、
国や行政は行っていますが、
これらは空き家を動かすための
きっかけづくりの策です。
本来行うべきことは、
空き家の所有者に、
空き家の将来を考えてもらうことです。
これからのライフプランを考えて、
空き家になった実家をどうしたらいいのか?
これが出発点です。
空き家になった実家の具体的な活用方法は、
その次の話です。
この順番は間違えないでください。
家族や親戚との話は当然不可欠ですから、
必然と時間はかかりますし、
具体的に、売るとか貸すといった判断は、
簡単には出ないでしょう。
それでもまず、
実家をこれからどうしよう。。
という話になることが重要です。
実家の空き家対策でまずやるべきことは、
こうしたお話をするための
「きっかけづくり」です。
コロナで帰省もままならない状況ですが、
実家の空き家対策の基本の部分を、
今一度考えてみてくださいね。