管理費がかかる土地〜実家に上下水道は通っていますか?〜
不動産調査の重要な項目の一つには、
「上下水道」の整備状況があります。
人が生活する上で重要な、
飲み水や料理に使う水をどう確保するのか?
トイレや洗濯・食事・お風呂などの汚れた水
をどう処理するのか?
と言ったことを、
その不動産を買う人、借りる人に
伝える必要があるからです。
上水道については、
水道管から引いているのか、
井戸水なのか?など
下水道については、
下水管にそのまま流すのか?
浄化槽できれいな水にして流すのか?など、
共通の調査項目として、
これからの整備予定があるのか?
その際費用がかかるのか?
引き込んでいる管の大きさは? など、
について調査します。
一般的には、都市部ですと、
水道管(上水道)、排水管(下水道)とも、
行政で整備していることが多いですが、
都市部郊外や地方部になると、
水道管は行政で整備していても、
排水管は整備されておらず、
浄化槽を利用するケースが多かったり、
上下水道とも整備いない地域も
多く見受けられます。
多く見受けられます。
これは、
都市部は人が多い分、税収も多く、
需要もあるので、
行政も優先的に整備は進めていますが、
都市部郊外や地方部に行くと、
人が少なくなり、税収も少なくなるので、
上下水道整備の予算が
十分に取れない事情などがあるためです。
そんな上下水道の基本的な考えを持って、
先日地方部の土地を見てきましたが、
そこは、
上下水道共に行政で整備されていない場所で、
民間の会社が持っている上下水道を、
住民が管理費を支払って使っている場所でした。
この管理費は建物が建っていなくても、
維持管理上必要な費用ということで、
毎年数万円、
管理している会社から請求が来るそうです。
また土地だけか、建物も建っているか?
日常的に住んでいるかどうかによっても、
この土地の管理費は変わるとのことで、
建物が建っていると、
さらに管理費がアップするとのことでした。
相続した空き家や空き地を持っていて、
固定資産税が負担になる。。
といったお話はよく耳にするところですが、
それ以外に
土地にかかる管理費があるのは痛手ですよね。
将来住む予定があるとか、
高く売れる見込みがあるなら、
ある程度の負担は
止むを得ないと思いますが、
そうでなければ、負担が増えるばかりで、
早く手放したくもなりますよね。
とは言っても、
上下水道の整備のされていない場所は、
早々買い手がつく場所でもなく、
何年も売れずに、
税金と管理費を払う年月ばかりが過ぎていく、
そんな事態に陥っているのが現状でしょう。
地方部でも、建物があれば、
活用方法は何らかあるものですが、
空き地の活用は、そう簡単にはいきません。
今回見てきた管理費のかかる土地も
いずれは売らなければならないわけですが、
どんな需要が見込めるのか?
あるいはどんな需要を作り出せばいいのか?
街はこれからどう変わっていくのか?など、
長期間での売却を見据えて、
今から考えていく必要がありますね。