「建て替えできない家」を売りたいけれど、 不動産屋さんが動いてくれない。。。その訳は?
名古屋市内の建て替えができない家
の続きです。
建て替えできないとはいえ、
駅から5分の好立地に恵まれた家ですが、
不動産業者が動いてくれない。。
そんなご相談をいただきましたが
お話を伺っているうちに、
その理由がわかってきました。
その家は、
定期的な掃除や空気の入れ替えで、
室内・室外とも良好とのことですが、
何年か前に屋根の一部に
穴が空いたことがあるそうです。
猫が屋根を歩いていたのが原因?
とのお話がありましたが、
ひとまず、
その箇所は穴を塞いで修理したそうです。
雨漏りはしていないそうですが、
直感的に
「将来的に雨漏りするかもしれない。。」
という懸念は残ります。
こうした家の状況を踏まえて、
あらためて、
この家の条件をまとめてみると、
次のようになります。
・土地面積が約50㎡(約15坪)
・建て替えできない(前面道路が2mくらい)
・古い家が建っている(過去に屋根を修理)
この条件から、何が見えてくるのか?
まず、土地面積が狭いので、
仮に普通に建て替えができる土地でも、
売却金額はそれほど高くはありません。
そして、
建て替えができないことで、
その売却金額は、
相場の半額くらいになります。
さらに、
築50年を過ぎ、建物の価値もなく、
屋根等の不具合や建物の老朽化から、
土地として売却することになるため、
売却金額を決める際には、
建物の解体費用も
考慮しなくてはなりません。
ざっくり売却金額を計算すると
500万円もしないくらいの
安い売却金額になるわけですが、
この家を売却することによる
不動産業者の報酬はいくらになるのか?
売却金額×3%+6万+消費税
が宅地建物取引業法で定められた
報酬の上限になるのですが、
これに当てはめると、
この家を売ることによる
不動産業者の報酬は、
良くても20万円くらいです。
この金額をどうみるのか?
不動産売買は、何千万、何億という、
大きな金額の取引が多いため、
不動産業者の報酬も、
100万円単位になることは
珍しくありません。
こうした大きな金額での取引でも、
今回ご相談いただいた家の売却でも、
基本的にやることは同じなので、
大手不動産業者のように、
多くの集客を見込めるなら、
売却金額が大きい仕事を
選択することもよくあります。
要するに、
「割りのいい仕事」を選ぶわけです。
今回ご相談いただいたケースも、
おそらくこのパターンと思われ、
割りが合わないので、
それほど積極的に取り組まないのだろう。。
と私は推測します。
家の所有者側からすれば、
あまり気分のいいことではないですが、
結構、
今回のようなケースは多くあります。
では、この家のように、
建て替えができず、
売却金額も安くなる家は、
どうすればいいのか?
次回に続きます。