リノベーションで創りだす「価値」は、金額や規模の問題ではありません。。
昨日は
「リフォーム」と
「リノベーション」の違い
をお伝えしました。
「リフォーム」は
「元どおりにする」、
「リノベーション」は、
「新しい価値を創る」
と捉えることができますが、
具体的にはどのような事例が
あたるのでしょうか?
アパートに住んでいた入居者が退去して、
新規に募集するとき、
原状回復を行うのが一般的ですが、
これは「リフォーム」にあたります。
壁紙を貼り直し、修理し、
ハウスクリーニングを行う作業ですが、
まさに元どおりにする作業です。
新規に募集するときに、
賃料をあげたい、他物件と差別化して
早く入居者決めたいという理由で、
設備をグレードアップしたり、
間取りを顧客に合わせて変更するのは、
「リノベーション」にあたります。
一見すると、リノベーションは、
リフォームより大規模で、
費用がかかるイメージですが、
必ずしもそうではありません。
既存の物件に、
「新しい価値や利用方法を創りだす」
ということは、
物理的な工事だけには限りません。
例えば、
貸したり、売ったりする物件を、
専門機関に検査してもらい、
「建物の状況や性能を
明示すること」
も、付加価値にあたります。
このような検査は、
不備な箇所をあえて修理しないでも、
「対象物件の細部の状況を把握できる」
というメリットを与えます。
そしてその検査の結果、
必要最低限のメンテナンス工事を
行うことで、
建物や設備に不備があった場合の
保証や保険をつけられる
ケースもあります。
中古マンションの販売では、
室内を一度空の状態にして、
一から室内を創り上げる
リノベーション工事を
行なっているのをよく見かけます。
このようなマンションは
一定期間の保証を受けられるための
基準を満たすように、
リノベーション工事をしていますので、
表面的な新しい価値と合わせて、
「将来の安心」
という価値を備えています。
このブログでご紹介している
「DIY賃貸」でも、
借りる人の好きなように
リフォーム・リノベーションが
できることは大きなメリットですが、
その物件を数万円の費用で事前に検査して、
借りる人に家の状況を明示することも
「新しい価値」であるとも
言えるでしょう。
繰り返しますが、「新しい価値」とは、
物理的工事そのものだけではなく、
その工事によって得られる、
「安心」や「信頼」
といった心情的な価値
も含まれます。
金額や規模の問題ではなく、
「相手に何を与えられるか」
が大切です。
誰のために、
何のために行う工事なのか?
工事する意味をしっかり意識して、
リフォーム・リノベーションは
検討されると良いでしょう。