空き家を「知的障がい者グループホーム」で活用する時の問題点とは?
障がいを持った方の共同生活の場
「グループホーム」として
空き家を利用することは、
社会にも必要とされている、
有効な空き家活用の方法の一つです。
では、グループホームとして
空き家を活用する際、
どういった問題点が
挙げられるのでしょうか?
以下は、
東京都の障害者グループホームに係る
説明会の資料(平成29年度)です↓
http://www.shougaifukushi.metro.tokyo.jp/Lib/Download.php?sqid=1793
内容の詳細は
資料を熟読していただければと思いますが、
利用する建物の設置基準や人員配置基準など、
細かく規定がなされています。
これらの細かい基準を満たすことで、
国や都から報酬や補助を受けられるので、
事業者としてはこの基準に合わせて
グループホーム設置のの計画を進めます。
基準自体が細かいので、
この基準に合わせることも大変なことですが、
専門の介護職を配置する基準がある以上、
介護のプロとともに進めていくので、
全く介護に関わりがなかった方が
グループホームで空き家を活用することも
決してできないことではありません。
私が想う一番重要な問題点は、
周囲の理解が得られるかどうか
です。
これは私の経験にもよりますが、
知的障がいを持った方への理解が、
一般的にはまだまだされていないのが
実情だと私は感じます。
例えば、あなたの家の隣に、
知的障がいの方が共同生活する
グループホームができた場合を
考えてみてください。
どう感じますか?
いろんな思いがあるかとは思いますが、
おそらく大歓迎ということはないでしょう。
むしろ口にはしたくないような
感情も出てきたのではないでしょうか?
実際グループホームができれば、
管理する介護職の方がいるので、
利用者の生活行動で
周囲に影響を与えることは少ないのですが、
まだまだ知的障がいを持った方とともに
地域で暮らしていくという感覚は
少ないと思います。
何か事件を起こしたら?とか
子供に何かしないだろうか?とか、
先入観として懐疑的に思う人は多いでしょう。
ニュースを見ていれば、
よっぽど普通に暮らしている健常な人の方が、
事件を起こしたり、
悪さをしているにも関わらず、
です。
したがって、グループホーム開設には、
周囲への理解を求めることが
一番重要だと私は考えます。
きっと反対する人も出てくるでしょう。
クレームを言ってくる人もいるでしょう。
それでも地域にグループホームが必要だという
信念を持って、取り組むことができるのか?
実際に空き家を貸す側は、
物件を提供するだけですので、
グループホーム設置のために、
具体的に何かを行うということは
ないとは思いますが、
全く無関係というわけではありません。
グループホーム運営者とともに、
知的障がいを持つ方が
地域で普通に暮らせる環境を
つくっていけるよう、
暖かい気持ちと
志を持っていただけたら
嬉しい限りです。