空き家問題と「今」のアラフィフ世代の密接な関連性
最近、ビジネスでもプライベートでも、
同い年の人と良く話します。
特に狙っているわけではないのですが、
話をしている中で、自分が50歳と伝えると、
「同い年〜!」みたいな感じで、
話が盛り上がります。
同じ時代を過ごしてきた人と話すのは、
気分的には嬉しいですね。
同じ時間の中で、
こんな人生を送ってきたんだ!と、
興味深く聞き入ってしまい、
自分自身の励みになることも
数多くあります。
なぜ同い年の人と
多く話すことになるのかというと、
実家の問題は、
相続のストライクゾーンに入った、
私たちアラフィフ世代の問題であるので、
必然的にお会いする機会は多くなります。
それともう一つ、単純に、
「人口が多い」
からということもあるでしょう。
ビジネスで関わる人には、
いつもお話ししているのですが、
今の空き家問題と
今の私たちアラフィフ世代とは、
密接な関係があります。
私たちの親世代は、
子供が2〜3人が当たり前の時代、
そして終戦からまだ25年から30年という、
まだ戦後復興の道半ばとも言える時代の中、
私たちは生まれました。
振り返ってみると、私たちが子供の頃は、
日本は高度成長期であり、
平成バブルに向かって、
景気の良い時代が続いていました。
世の中では、宅地開発や住宅建設が進み、
私たちの親世代は、子供の将来のために、
手狭だからとマイホームを購入し、
それが土地の価格は必ず上がるという、
いわゆる「土地神話」につながったものと
推測します。
学校も増え、公共施設も多く作られ、
まさに私たち世代のために
建物が建築されていったと言っても
過言ではないでしょう。
そして、
バブルに向かって土地の価格が高騰し、
首都圏では高くて、
マイホームが買えなかったり、
また、土地の価格上昇を信じて、
資産形成のために、
郊外や地方部に家や土地を買う、
そんな時代背景が、
空き家が建てられた年代を見たり、
自分の子供時代、学生時代を振り返ると
考えられてきます。
こうした時代背景を考えると、
今の空き家問題は、皮肉にも、
私たち世代の将来のために
起こった問題だったとも
言えるのではないでしょうか?
私たちの将来のために建てられた家も、
私たちが大人になると、バブルは崩壊し、
ライフスタイルも変わってきました。
子供のいない世帯も多くなり、
晩婚や離婚、未婚も多くなり、
いわゆる「少子高齢化」が進み、
今までつくってきた建物が
余るようになりました。
余ってきても、
新築住宅は建て続けられていますから、
空き家が増えるのは当たり前です。
そして、
親が建てたり購入した実家や土地を、
今、私たちが相続して、
「さぁ、どうしよう。。」
と嘆いているのが
今の空き家問題ではないかと考えます。
言ってみれば、
私たち世代のためにつくられた家が、
私たち世代の問題になっている、
わけです。
こうした空き家になった経緯は、
私たち世代だからわかることです。
過去を知り、
それを今の問題解決にどう活かすのか?
今国をあげて空き家対策に
取り組んでいる状況ですが、
私たち世代の問題として、
次の世代に負の問題を残さないように、
責任を持って取り組んでいきたいと思います。