「困ったときはお互い様」が、売れない理由になりました。
土地の権利に問題がある物件というのも、
なかなか売るのには時間がかかります。
土地の権利の問題というと、
様々なケースがありますが、
代表的なケースとして、
以下の例があります。
・他人が自分の土地を
使っている。
・他人の土地を使わないと
自分の土地が使えない
・隣と土地の境界の
認識が違う。
どれもトラブルの元になる
大きな理由ではありますが
まず誤解しないで欲しいのは、
どのケースも、
最初からもめている
訳ではない
ということです。
築40年以上経っているようなご実家が
建てられた頃は、
現在のような不動産や建築に関わる
細かい規定はそれほど多くなかった時代です。
また
「困っているときはお互い様」
の精神が今よりも強く、
「困っているなら、
うちの土地を使っていいよ」
的な感覚で、活発な近所付き合いがある中、
お互いに土地を貸し借りしていた時代です。
しかし時代が変わり、
不動産や建築の法律もトラブル回避のために
細かい法律や決め事ができました。
土地の価格が上がり、
土地の財産価値が高まりました。
通信手段の進化で、
コミュニケーションの方法も
変わってきました。
隣近所に住んでいても
挨拶もしない、できない、
希薄な人間関係の時代になりました。
そしてときが経ち、
実家を2代目世代が相続しますが、
代が変われば、
親同士の人間関係はなくなり、
2代目世代の人間関係は
また別のものに変わります。
実家に戻ることもなく、
売却することになったとき、
過去の「お互い様」精神での
土地の貸し借りは通じず、
売却するときには「トラブルの火種」
になってきました。
売却を担当する不動産会社も
法律や規定にのっとり、
トラブルがないように
売買を進めなければならない中、
数十年前の慣習で
土地の権利関係がはっきりしていない物件は、
取引前にそれらの権利関係を
はっきりさせなければなりません。
その権利をはっきりさせる作業は、
一定の基準の元進めていくことになりますが、
時に感情的な話も話も加わり、
時間がかかってしまうことも
少なくはありません。
結果、
なかなか売れない実家
になってしまいます。
そういった経緯で売れず、
実家が空き家のままに
なってしまっているのであれば、
その間、実家の活用を
考えてみてはいかがでしょうか?
明日に続きます。