子供の進学から、実家の活用を考えてみよう。
空き家の実家をそのままにせず、
活用するには「動機」が必要なことを
お伝えしてきました。
その動機を具体的な例で考えてみます。
例えば3人家族で、
高校3年生の子供がいる家庭が
あったとします。
来年4月から
子供が大学に進学することになりましたが、
それに伴い学費負担も大きくなってきます。
この時点で、夫(または妻)が
親から相続した空き家の実家を
持っていたとしたら、
どうしたら良いでしょうか?
実家が、都市部の利便性の良く、
早々に売却できるような立地で、
1000万以上になるような
売却金額が見込めるなら、
早々に売却して資金を確保し、
売却資金を取り崩しながら
学費に充てるのも一案でしょう。
逆に、
実家が売りづらい条件の物件で、
売っても500万円以下のような
低額でしか売れないような場合は、
急いで売ったところで
4年間の学費にも
ならないこともあるでしょう。
そういった場合は、
その空き家を大学在学中の4年間、
賃貸物件として貸して収入を確保し、
それを学費に充て、
子供が大学を卒業した時に売却するという、
プランも考えられます。
このケースの動機は、
「子供の学費をどう確保するか?」で、
そのために「今」やるべきことは、
空き家の実家を「売る」か「貸す」かして、
学費の目処を立てることです。
仮に4月から学費が発生するならば、
3月末までには学費が
準備されていなければなりません。
つまり3月末をゴール(期限)として、
学費を確保するとなると、
遅くも前年の10月くらい(約半年前)には、
「売る」か「貸す」かのアクションを
起こさなくてはならないでしょう。
これが
「ゴールからの逆算」
であり、空き家の実家を活用させる
「動機」をつくる一例です。
子供の学費は、子供が生まれた時に、
いつどのくらいのお金がかかるのか、
ある程度は予測できます。
上記のケースは大学進学を例としましたが、
保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校と、
子供が成長・進学する節目をゴールとして、
実家を活用することは十分に考えられます。
こうした子供の成長過程から、
実家の活用を考えていくことも、
子供に幸せな人生を送らせるという
「豊かなライフプラン」
につながり、
ポジティブな実家の空き家対策
になることでしょう。