「大手だから、全国対応できて安心」には要注意!
昨日は、
東京都で空き家相談窓口
を開設したニュースをお伝えしました。
以下の記事です。
「東京都の空き家相談開始、
東急電鉄など5者が窓口」
(平成30年6月1日 日本経済新聞より)
窓口になるのは、
大手ハウスメーカーや電鉄系の会社で、
誰でも知っている会社名なので、
安心できることかと思います。
こういった大規模な会社ですと、
多くの実績と
全国規模のネットワークがあるので、
遠方に空き家の実家があっても
対応してもらえる
大きなメリットはありますよね。
私も遠方の物件の売却依頼を受けたときは、
やはり取引のある
大手不動産会社やハウスメーカー
には声をかけて、
販売にはご協力いただいています。
ただ、
「大手だから、全国対応もできて安心」
という考えは、
少し注意したほうが良いでしょう。
私も大手ハウスメーカーや
関東一円に支店があった不動産会社に
おりましたので、実感するところですが、
やはり組織ですから、
課長、店長、部長、常務、専務、社長と
判断を仰ぐ人が複数いますし、
会社規模が大きくなればなるほど、
その人の数も、社内ルールも
多くなってきます。
社内間の連絡・決定の流れや、
中小企業のような、
小回りのきくフットワークが
どこまでできるのか?
は確認した方が良いですね。
また東京で相談を受けて、
北海道や九州といった遠方の空き家の実家を、
売ったり、貸したりすることも、
大手なら支店のネットワークで、
容易に可能でしょう。
その場合は、東京の担当者と
空き家のあるエリアの担当者との
連携になるわけですが、
同じ会社であっても、
よく知らない人通しということは
良くあることです。
お互いの人間性や、
地域柄による考えの違いなどありますから、
同じ会社だからといっても、
社内ネットワークや
コミュニケーションが良好でないと、
単に東京と地方の「別会社」と
変わりないことになります。
相談者の担当者と空き家の担当者が別で、
それそれが、片一方しか担当しないことで、
それぞれが、相談者の悩みの全貌を
つかめないまま、ことが進んでいく
可能性もあります。
今はインターネットで、
遠方の人とも顔を見て話せる時代ですから、
東京の担当者と実家のあるエリアの担当者が
双方いる場合は、
それぞれの担当者と
十分にコミュニケーションをとり、
同じ目的に向かって
情報を共有するよう、心掛けたいですね。