投資でグループホームを考える人へ〜本気でやる気ありますか?〜
今年の5月頃、立て続けに
「グループホームに利用できる
物件はありませんか?」
との問い合わせが
相次いだことがありました。
私の会社は東京都福祉局の
知的障害者グループホーム
不動産協力店として、
「とうきょう福祉ナビゲーション(福ナビ)」
というサイトに掲載させていただいている為、
以前からそういったお問い合わせは
時々ありましたが、
このときは短期間でまとまった
お問い合わせ数だったので、
「なんで?」という感じでした。
数日後、取引先からの連絡で、
その謎は解けました。
その頃、ある不動産投資のセミナーで
「グループホーム投資」が紹介され、
空き家を借りて
グループホームを運営することで、
大きなリターンが見込める、
といったお話があったとのことでした。
連絡をしてきた取引先も、
福ナビに掲載されている不動産協力店に、
グループホーム向けの空き家がないか?
片っ端から電話していたところ、
私の会社があったので
電話してきたということでした。
電話の向こうで、同じように
「グループホーム用の物件ありませんか?」
と電話している声が聞こえ、
ないとなれば次に電話するといった雰囲気が、
受けている電話の奥から
伝わってくるときもありました。
その取引先も含め、
問い合わせしてきた方々には、
「該当物件は今はありません」
と回答しておきました。
実際該当物件がなかったので、
そう答えましたが、
あっても同じような回答を
していただろうとは思います。
不動産投資とはいえ、
グループホームに興味を持ってもらい、
運営していく側に関わっていただくことは、
ありがたいことではありますが、
私が想うのは、
「本気でやる気が
あるのですか?」
ということです。
昨日のブログでもお伝えしましたが、
グループホーム運営は
設置段階でもかなり大変なことです。
特に周囲からの意見やクレームは、
グループホームを開設してからが
多いでしょうし、
自分が正しいと思っていたり、
迷惑をかけていなくても、
相当言われる覚悟が必要でしょう。
お金の問題だけではなく、
グループホームをやる
強い理由が必要
だということです。
私は空き家をグループホームに
利用していくのには賛成ですが、
グループホームの必要性や
知的障がいを持った方の将来を、
心から理解していただける、
信念を持った方に活用していってほしい
と思っています。
(逆にいうとその気持ちがないと
グループホームを続けることは
できないと思います。)
国際福祉機器展に行ってからの流れで、
私の社会福祉感を
7日間に渡りお伝えしてきました。
高齢者・障がい者向けのスペースは
これからますますニーズは高くなっていき、
それに空いた実家を活用することは
社会的意義も大きいでしょう。
こういった空き家活用を志す方が
増えていくことを、
強く、強く願っています。