家が建っているのに、建て替えができない理由

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不動産業界に就職してまもない頃、
よく疑問に思っていたことがあります。

 

 

「普通に家が建っているのに、
 建て替えできない家がなぜあるのか?」

 

 

昔秘密基地とか言いながら、
細い路地の奥にある空き家に、
隠れ家をつくって
遊んでいた頃を思い出しますが、

そういう細い路地にある家は
建て替えはできないことを、
この業界に入って初めて知りました。

(ちなみに私は建築や不動産とは
ほぼ関係のない理科系学科の出身です。)

 

 

日本の建物は、基本的に、
4m以上の幅の道路に、
敷地が2m以上接していないと
建築はできません。

 

 

しかし、
敷地が2m未満しか接していなかったり、
細い通路の先に家が建っていたりと、
その基準を満たしていないのに
なぜか家が建っている。

築40年を過ぎた実家が、
4m未満の道路に接して建っている、
なんてこともしばしば。

 

 

なぜか?

 

 

様々なケースがあるので、
一概には言い切れませんが、

多くの場合は、
その基準に違反していると
知っていながら
家を建てたのがその理由です。

いわゆる、違反建築という行為です。
(注:4m未満の道路でも建築OKの場合はあります。)

 

 

 

なぜそうしたのかは、
様々な事情があるとは思いますが、

そもそも違反して、
建ててはならないところに
建てた家ですから、
建て替えできないのは当たり前です。

 

 

 

しかしながら、
そういった家は非常に多い!

周りの家と比べて、
妙に密集していたり、
敷地に余裕がなかったりしていると、
違反建築の可能性はあると思います。

 

 

 

不動産や建築に
関わりが少ない家庭ですと、
生まれ育った実家が、
実は建て替えできない家だということに、
両親が他界してから
気づくこともあると思います。

 

 

 

こういった家を、
親が他界してもう住まないからと、
売却しようとしても、
なかなか売ることはできません。

 

 

 

 

まず「再建築不可」ということで、
建て替えができる家よりも
価値が相当低くなります。

 

 

 

相場の半値くらいは
見積もっていた方が良いでしょう。
(場合によってはそれ以下にもなります。)

 

 

 

また、違反建築の物件については、
ほとんどの金融機関で
融資はしてくれないので、
現金で買っていただける方が
現れるのを待つことにもなります。

 

 

 

 

古くてそれほど大きな家でなければ、
金額も安くなるので、
現金で買われる方もいらっしゃいますが、

比較的新しく、大きな家だと
相場の半値といっても、
大きな金額になれば、
購入検討者は少なくなってきます。

(仮に相場6000万円の家が、
3000万円になったとしても、
それほどの大金を現金で
購入する方はかなり少ないです。)

 

 

 

そもそも
建て替えができない家を
買う人がいるのだろうか?
ということもあります。

 

 

 

ですが、
何度もこのブログでは伝えているように、
「日本の不動産は必ず売れます。」

 

 

 

購入理由は様々ですが、

・投資用として、賃貸で貸したい。
(借りる人は建て替えできるかどうかは関係ありません。)
・倉庫として利用したい。
(荷物や材料などを置く場所は建て替える必要ありません。)
・地続きだから、広くなる。
(お隣さんは一番メリットがあります。)
・とにかく安くマイホームが欲しい。
(気持ちはよく分かります。)

といった理由が多いと思います。

 

 

また思ったように売れなければ、
自分で実家を賃貸で貸す
のも一手です。

 

 

まとめると
建て替えができない家でも、
相場よりはかなり安くはなるものの、
購入希望者はいるということ。

想い入れのあるご実家ですから、
建て替えができないとはいえ、
少しでも高く売りたいお気持ちも
当然あるとは思いますが、

まずは適正な相場を把握して
ご自身のライフプランを見据えながら、
ご実家の売却時期や金額を
考えていかれると良いかと
私は思います。